子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

「何か手伝えることはありますか」

このタイトルの言葉って仕事、そのほかの場面でもちょいちょい聞くし、自分もよく使っています。

でも、先日のイベントでこの質問を何度か後輩にされた時に、妙にイラっとしたんです。

「何にもねぇよ」といいたいくらいに(言葉が悪くてすいません)。

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昨年1年間は、このことが上司とぶつかった最大の問題だとはっとさせられました。

「何か手伝いましょうか」とか「何かお手伝いできることありますか」といった投げかけは一見、親切そうです。手伝ってくれると言い出してくれているわけですから。

 

でも、その実、「手伝う」だけの存在なんです。「そこを部分的に私は手伝うけど責任はあなたね」ということであり、「あなたができそうにないから私手伝うわ」というやや上から目線的な印象すら与え(自意識過剰かしら)、まあ気分のよいものではないと感じました。

 

そのうえ「じゃあ、これをお願いしたい」と頼んだら「私詳しくないんで」だって。会社の配布物だよ。どういう位置づけのものかくらい、認識しておきなさい!!と思いましたが、怒る時間も惜しかったので「じゃあいいです。特にないんで」と返してしまいました。

こんな程度でむっとしてしまう私も幼いですが、手伝うっていうのは実は全部把握していないと本当はできないはずのことです。

 

舞台の裏方をしていた人(小道具だったり、衣装だったり)が実は台本のストーリーも間も全部覚えてて・・・なんて話を聞いたことがあった気がしましたが、仕事でも同じです。

 

手伝うと言うことは、全体が今どういうふうに動いていて、誰が何をしていて、どこに必要があるのかを把握し、「すいません。ここがまだだと思うので一緒にやりますね」とか「この部分、先にすすめておきます」とか具体的にやることが「手伝う」と言うことなんだと思います。

 

先日のイベントで外部のスタッフの方と働いたのですが、彼女たちはまさにその典型例でした。片付けの際、私たちがゴミ箱の整理や荷物の整理をしてる間に、さっとホールに戻ってごみチェック、忘れ物チェックをしてくれていました。

上司が「最後にホールチェックお願いします」と言った時には「あ、もう終わってますよ~」という余裕。

かっこええ。

 

言われたことだけやれば言いわけではなく、労働契約書に書いてあるだけが自分の仕事ではないのです。

その「場」において「事」において、状況とフローを把握して、決断して動くことが人のやること。

頼まれた事だけやるなら、むしろコンピューターの方が正確だから。

というわけで、後輩を責めるつもりはさらさらないけど(数ヶ月前の自分の姿でもある)、働くって事の意識をもう少し変えるだけで出る言葉も仕事内容もずいぶん変わると思います。