子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

いまさら驚く教育改革国民会議の内容

今から15年ほど前に発足した教育改革国民会議

その内容をなぜかFacebookでシェアされてていまさらながら調べて見たら、いまだに首相官邸のサイトにあったので、詳しい内容を見てみました。

いろいろ興味深い内容だったので気になった一部、書き出してみます。

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【子どもへの方策】

  • 各家庭に「心の庭」(会話と笑いの場)をつくる
  • しつけ3原則」の提唱・実施
    甘えるな
    他人に迷惑をかけるな
    生かされて生きることを自覚せよ
  • 団地、マンション等に「床の間」を作る
  • 倫理、情操教育を行う
  • 夏休みなど長期休暇のあり方の見直し
  • 遠足でバスを使わせない、お寺で3~5時間座らせる等の「我慢の教育」をする
  • 地域の偉人の副読本を作成・配布する
  • 学校に畳の部屋を作る
  • 学校に教育機関としてのシンボルを設ける
  • 教育の責任は当人50%、親25%、教師12.5%、一般社会12.5%であることを自覚させる
  • 簡素な宿舎で約2週間共同生活を行い肉体労働をする
  • 満18歳で全ての国民に1年ないし2年間の奉仕活動を義務づける

 

続いて大人がやること

  • 大人自身が反省する
  • 親が人生の目的を持つ
  • 地域の大人が道徳の授業をする
  • 企業は1年間に5日程度父親が教育に関われるよう休暇を作る
  • 企業は教育に関する書籍や地域の歴史文化に関する書籍を備えた父親文庫を設置する
  • 名刺に信念を書くなど、大人一人一人が座右の銘、信念を明示する 
  • 子どもを厳しく「飼い馴らす」必要があることを国民にアピールして覚悟してもらう
  • 義務教育年限の子どもの扶養控除額を100万円に引き上げる
  • バーチャル・リアリティは悪であるということをハッキリと言う
  • 一定レベルの家庭教育がなされていない子どもの就学を保留扱いする一定レベルの家庭教育がなされていない子どもの就学を保留扱いする
  • 警察OBを学校に常駐させる
  • 文部省、マスコミが1、2週間程度学校で過ごす

 

といったことが具体策として話し合われたようです。

で、世の中でもっとも暇そうなこの会議に出てたのはどなた~??と思って調べました。

 

教育改革国民会議 - Wikipediaより)

だそうです。

名前を見て顔が思い浮かぶ人もいれば、数ヶ月前にネット界隈で炎上案件を発動させた人もいたりとにぎやかな会議です。

 

子どもへの方策もいきなり「甘えるな」というけんか腰です。

お寺で3~5時間座らせる(座禅?)が「我慢の教育」と言っちゃってるところに仏教へのリスペクトも何もありません。

実際、我慢だとしても、そこは一応、悟りのための姿勢なのでは??

だいたい、クリスチャンやムスリムはどうしましょう。

マンションに床の間とか、物置になることがすぐに想起されます。

 

大人も反省をしなくちゃいけないようです。反省の中身がないのでよく分からないのですが、いっときはやった「反省」みたいなポーズでしょうか。

文部省(当時)、マスコミが1.2週間学校で過ごすとあるのですがこれも目的は書いていないので意図がよく分からないですが、内容を見る限りで「さすが」と思うようなすぐ使えそうなアイデアはひとつもなく、お歴々が子どもと無縁の場所で生きていることを証明したような会議内容でした。

 

よかった、こんなものが実現するほど馬鹿じゃなくて。

でもこの内容が今も首相官邸のサイト(しかもトップ画面)にだらだらと掲載され続けていてまるで時が止まったようです。0歳の子が15歳になり、15歳の子が30歳になるという時が流れているのに。

首相官邸は浦島太郎か。

 

ちなみに2013年には教育再生実行会議、というのがありまして、現首相が作ったそうです。いじめのこと、道徳教育の教科化、体罰根絶などが議題になってる模様です。

この会議メンバーは、

ということで、炎上案件の人も13年の時を経て残ったようです。

一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル

この会議の人たちはこれでも読んで政治と政策実行スキームの変化について勉強でもしたらどうかと思います。

すっかり教育の第一線からはずれて40年とか経ってる人から流れてきたもので子どもたちの未来が変わるなんてこわいです。