子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

300人が3000人に。

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つい1ヶ月前の6月中旬は、新型コロナの感染者が300人台だった。多い日もあれば少ない日もありつつも、6月15日の7日間平均が376人だった。

 

それがあれよあれよと爆伸びしていて気がついたら3000人を超えている。そのうち7日間平均も3000人台になるのだろう。

こうした報道に対して「重症化や病床率も報道せよ」という声がある。

それも必要な報道だろうと思うけど、やっぱり全体の総数の報道というのはすごく大事だなと思う。

感染者が何も症状なく、後遺症も残らずに生活できるのかというと、そうも言い切れないし、中等症でも十分に苦しく辛く、後遺症に苦しめられている人たちがいる。

 

産業カウンセラー協会でも特集されていたけれど、コロナ感染後にリモートワークはできても出社する体力が失われている人や偏見に苦しめられている人など仕事そのものや職場の人間関係など影響範囲はあまりにも広い。

そうしたことが見過ごされていて「人数は多いけど軽症なんでしょ。風邪でしょ」と都合よく解釈されてしまうとこの感染症はおさまらないだろうと思う。

個人的には勤務先の病院の病床率をチェックしているのだけど、連休明けに突如ベッドが埋まり始めて(それまで40%前後だった)今は80%以上専有されている。

軽症〜中等症しか受けてない病院でこれ。

 

毎度、昭和大学病院が出てくるけど、ああした報道は決して大げさではないし普段、三次救急で大きな怪我や病気の人を受けている病院がコロナで受け入れられないとなると対応できなくなってコロナ関連死じゃないけど、間接的に影響を受けることは火を見るよりも明らか。

 

かといって今やってる対策は飲食店のしめつけばかりで、全然それは良いこととは思えない。

デパートにしろ、スーパーにしろ、お客さんの出入りをある程度制限しながら、時間も制限しながら対応するとか飲食店も夜は2名一組までで3人以上はNGとか、条件付きで制限しつつ感染対策をしていくしかないのではないか、と思う。

感染症に対しての厳しい対策(衛生面の対策、ワクチン接種など)と経済の動かし方は工夫を重ねていくしかない。

 

勤務先の病院では幸い、スタッフから感染者が出ていなくて通常通りに動いているけど、子どものコミュニティではクラスターも発生しているし、薄氷を踏む思いで日々何かが削がれていく感じだわ。

メディア批判を考える。

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SNSに触れるようになって、一番驚いたのはオールドメディアというものへの強い拒否反応とか嫌悪感を抱く人の存在だった。

別に私も信じ込んでいることはないものの、逆にネットメディアの危うさとかエビデンスのなさとか編集者のレベルの低さは、自らそこにいたからこそよく知っているし、逆にオールドメディアにいたときのほうがはるかにきちんと取材して裏を取って記事にすることをしていた。

なんというか、ネットで「そういうのは求められてすらいない」という時代もあり、今もそれに近い無責任な記事も垂れ流されている。

オールドメディアにそれがないかといえば、嘘になるかもしれないけれど、まともに取材して報道しているところもたくさんある。

読みもしないで、見もしないで批判している人たちもネットには多くいるしマジョリティなのかもしれないとも思う。

 

最近、実家で新聞を読むことが多いけれどもう少し子どもが大きくなったら新聞購読をしたいと思っている。

自分自身が、新聞で育った(社会知識を得た)ということもあるけれど、やっぱり文章の作りとか流れとか段組みとか、毎日読んでいたから肌でというか感覚でわかることもあるし、ネットニュースも見るけれど、紙で読む良さはあるなぁと思うから。

 

すっかり古い世代の人間なのかもしれないけれど、紙を読んで落ち着く感じってある。

 

朝日新聞憎し、とかテレビメディア悪しという決めつけで批判しているものってなんだか全体的なバランスを欠くような気がしている。

数ヶ月前に、朝日新聞の特集に防衛大学の学長のロングインタビューが出ていた。最先端の国防の考え方、価値観の一端を垣間見るような内容で、やっぱりああした記事は私と立場が異なるなぁと思いつつも「そういうこともあるのか」など、気づきも与えてくれた。

 

すべてにおいて、悪いばかりでも良いばかりでもない。悪いことは悪いと指摘しつつ、良いことも知っておくというのは大事なのだろうと思う。

その上で好き嫌いは誰にでもある。

だけど、口汚く罵るようなネット社会っていうのはなんとも眉唾。