子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

「子どもを自分のせいで傷つけちゃっても大丈夫」ってダメでしょ!!

親子の話が続いてしまっていますが、このタイトルはある、育児に関するメッセージの中で話されたものです。

といっても、私はその講演を聞いていないので「公平に」言える立場ではないのですが、Facebookでこのメッセージの概要を見て思わず突っ込んでしまいました。

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そのほかにもポイントは10個くらいあったのですが、

「子どもに怒りの感情で叱っちゃっても大丈夫」

なんてのもありました。

「そんなことでママ失格じゃない」という文脈で。

その根拠は「そんなママでも、子どもはあなたを信頼してくれているよ」ってもの。

 

どんな事例が話されたか、子どもにどう接したときの話かわからないですが、この話をした人(Aさん)のことは知っているのですごく胸がざわつきました。

Aさんは女性なのですが、私の友人とその人はかつて保育関連で働いていました。Aさんはまだ同じところで活動してるはず。

 

ある時、私の友達が流産してしまって精神的にも肉体的にもつらいという状況の中で、がんばって保育をしていたのですが「流産のことを引きずるようならやめてもらう」という氷のような言葉を投げつけてしまったのがAさんでした。

 

私も何度も話したりしてうちにも遊びにいらっしゃったことがありますが、最後まで良い交流ができないまま、お互い違和感を抱えたまま疎遠になりました。

 

Aさんがこういう発言をどの文脈でしたか、というのがわからないのでこの講演をもとにブログに書くつもりはないのですが、一般的に、というか個人的に「子どもを自分のせいで傷つけちゃったらダメ」と思いました。

 

こんなのはダメだと思う。

1.子どもにわからせたくて、恐怖心を味わわせる(わざと転ばせる、熱湯をつける、アイロンを近づける)

夫がそれに近いことをしたのですがこっぴどく叱ってしまいました(夫を)。こんなことで子どもが学ぶことといったら「パパが怖いことをして、痛い思いをした」という悲しい思い出だけです。

 

2.お仕置きのつもりでたたいたら打ち所が悪く、あざができた、怪我した

しつけってどこまで?という話でもあるし、そこは各家庭の考えによるのかもしれません。

上記理由とも似てますが、結局、「恐怖心を与えて子どもの心を支配する」に変わりはなく、しつけといって強くたたいたりするのは親のコントロール欲に思えてしまいます。それが怪我につながったら・・・ちょっと怖いです。

 

3.暴力はエスカレートする傾向を持つ

体罰か、しつけか、わからないですが手を挙げる、足で蹴飛ばすといった行為は立派な暴力で年端のいかないこともに「何やってんだよ」って思います。

それでも「いうことを聞かない」(思い通りに動かない)時、もっともっと、とその頻度や強さが増すことが一般的に多いです。

 

4.子どもは親を責めない

怖い思いをしても、痛くても、子どもは「自分が悪いから」以外に理由を探る力がまだない、だから子どもは親を信頼するしかなく、親を頼ってくれます。小さければ小さいほど。

だから、「子どもが信頼してくれるからママが子どもを怪我させちゃっても大丈夫」なんて事は絶対ないと思います。

怒りに任せて叱ったときもそれは同じことだと思います。

 

それでも人間だから子どもに怪我させちゃうこともあるし、ついガミガミ言うこともあります。

別にそれは仕方ないし、それこそ子どもを傷つけない完璧な親はどこにもいないですが、

「ちゃんと謝る」

これに尽きると思います。大人同士でもそうですが、謝れないというのはすごい損失だと思います。人間関係も広がらないし、クリアにならないし。子どもにも素直に謝ったり感謝したり、ふつうのことをふつうにできれば多少怪我させようが、怒ろうが、それこそ「大丈夫」ですが、大丈夫かどうかは未来の子どもだけが知ってること。

だから、「大丈夫だからいい」なんて話ではないと思いました。

 

そして「子どもは親を信頼する」というのは、ひどい虐待で保護される子どもと親の関係にも見られるもので、親が適切なやり方で子どもと付き合っているかとは別次元の話です。大人の都合で「大丈夫」の根拠にしてはいけない話です。

 

夫と結婚して、一人の人と向き合うしんどさを感じますが、それは子どもと親だっても同じで、楽しかったりしんどかったり嫌になったりしながら家族が出来上がって行くような気がします。

 

話が逸れますが、ゴールデンウィークの出来事。

子どもがゴールデンウィーク中にとても荒れていました。熱は下がって元気になって、だけど私が抱っこしてないととにかく怒って、一緒に公園に行っても抱っこだけ。

家に帰ってお風呂に入ったのですが、どうしてもギャン泣きが止まらないのでお腹空いたかな?と思って風呂場の前でおにぎりを食べさせたところ、食べたのですが何か気に食わなくて、手でギュッと潰して床に投げつけてオイオイ泣いていました。最終的にそのばらけたおにぎりを口に詰め込んで大泣きして、ちょっとタイミングを見計らってお風呂に入れてしまったのですが、娘の感情が爆発していました。

 

このとき、どうしたあげたら一番良いのかわからず、見守っていたのですが彼女なりに言葉にならないストレス、いろんな思いがあることを感じました。

表現力は乏しくてもちゃんと伝えてくれてるものを感じるし、行動の裏にある心は、行動よりもはるかに大事な時があるなと思いました。