子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

【映画鑑賞】ぼくらの七日間戦争

小学生の時に、VHSが擦り切れるほど見た「ぼくらの七日間戦争」。

あの頃、親ともあまり良い関係ではなく学校の先生が大嫌いで、過剰に自己投影と感情移入をして見ていた。

私にとってはいわば「バイブル」のような映画。

それがたまたまアマゾンプライムで見られると知って小2の娘を同席させて映画鑑賞(完全に親のエゴ)。

 

最初にBGMで「Seven days War」が流れただけで号泣。

倉庫に中学生たちが入っていくシーン。

家でもない、学校でもない、自分たちの居場所を探し当てた彼ら。そこでサバイブしていく日々は、小学生の頃はただただ憧れて、今となってはまぶしかった。

 

大体のシーンでセリフをよく覚えている。

でも記憶と実際のシーンは前後していたりして、曖昧な部分もあってずいぶんと学び直しになった。小学生の時に見ていた頃は、中学生になったら何ができて何ができないかわかってなかったけど、今見ると中学生以上の能力を持つスーパー中学生の集団にも見える。

機動隊をも打ち負かすところや最後の打ち上げ花火は中学1年とは思えない完璧な計算だったと思うし、それを戦車で打ち上げる発想もなかなか普通はないだろうと思う。

 

でも、この映画で気付かされたのはそういうフィクションのことではない。

 

私を含め、多くの大人が「中学生はまだ子ども、こういうことを考えたりやるのは未熟」というふうに決めつけがちだ。

でもセリフの中に何度か「彼らは自分の考えで行動をしている」といった言葉が出てきたり「もう子どもじゃないんですから」という大人の存在も描かれている。

中学生や高校生というのは、すっかり大人ではないけれど自分で考えて行動ができる年齢でもある。

 

娘にとってはあと5年後の話で、意外ともうすぐのこと。

ぼくらの七日間戦争のように大人と真剣勝負の戦争をしなくてもいいけれど、あれくらいの熱い気持ちで親や学校の支配にあらがってくれてもいいよって思っている。

私自身は中学以降、全人格的教育を掲げるキリスト教の学校に通ったことで、理不尽な大人とは出会うことなく高校を出たけれど、それでも反発する思いもあった。

ぼくらの七日間戦争のように優秀な中学生でもなかったけれど、中学生という微妙で多感な時期の子どもたちは、大人が知っているよりもずっとずっと才能にあふれているし、学校や家庭で教わってないことも自分なりに調べたり考えたりして、自分なりに行動を選択できる年齢でもある。

 

30年ぶりくらいに見たけれど廃れないし、すごいメッセージ性を持っている。

最後もまたまた号泣で、息子に慰められる始末だった。

ぼくらの七日間戦争