たまたま、院内で会議をしていた時に戦時中の話になった。
「あの患者さん、シベリア抑留だったからさ」みたいなことで。
若い看護師さんは「なんですか?!シベリア?抑留ってなんですか??」って目をキョロキョロさせて驚いていた。
おっとおっと...シベリア抑留ってどこから話したらいいかな。
私も看護師さんと同じくらい目を丸くさせていたら、先生が「ああ、戦争で捕虜になった日本の兵隊がロシアのシベリアにつれてかれてたんだよ」とざっくりと話してくれた。
どこを切り取ってもそのとおり。
山崎豊子の『不毛地帯』を読むとわかるよって言葉をぐっと飲み込んで、話は本題の患者さんの話になったのだけど、あの時代の歴史について急にあれこれと思い出していた。
思い出すって言ったって、私も知らない時代だから学んだことを思い出していただけだけど。
確かに学校では深く学んでいない。私ががっつりと日本史を学んだのも実は予備校だし、先生が目的意識をもって近現代を大学レベルで教えてくれていた。ゆえに今も覚えているのかも。
あとは私の中では『不毛地帯』!壱岐さん!!みたいな(私の中のヒーロー)感じで記憶深い。
先日、Twitterで自民党員が「南京大虐殺を教えているとはけしからん!削除だ!!」と駿河台に迫ったとかなんとかという勝利コメントが載っていて、バカバカしく、深刻だなと思った矢先だったけど、今やまともに近現代史も学ばせてもらえないのか...。
どんどん悪い世の中になっている。
子どもたちにはこの国も光も影も包み隠さずに教えていきたいと思う。