子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

Z世代はやっぱり眩しく、未来である。

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たまたまTwitterで知った団体があった。

この元ツイートの方の活動なのだけど、「家あってあたりまえでしょ」プロジェクトというものを走らせている方だった。

主張の内容とか、個人的にはすごく共感を覚える。

その中で、ふと目にした上記のツイート。

ふーん。こういうものを提出させる行政もあるのか。と、個人的にはちょっとした興味というか「なんだろう」と思った。

過去に何度も生活保護申請のために受給申請者と役所の窓口に行ったことはあるけれど、これを書いてこいと渡されたことはなかった。ただ、受給の面談の際に同席したときには聞き取り調査でこうした内容を(生育歴など含めて)聞き取っていたケースワーカーはいたと思う。

それに、私のような病院のソーシャルワーカーも聞くことがある内容もある。

風呂に週1回入る生活習慣の人と、週7日入る人とで、やっぱり同じとは判断しない。良し悪しの判断ではなく、その人の習慣がどこから来たのかとか生活習慣を伺うことで推察できることがあったりする。だから確認のために聞くことがある。

 

ただし。ただし、聞くかどうかは相手との関係性がどれくらい築けるかなというそのばその場で察知する感覚にかなり委ねられている。無理して聞くものでもないし、聞かないといけないものでもない。

「じゃあ、聞かなくていいじゃん」という事も言えるけど、患者さんが退院する時にそもそも風呂が嫌いな人に風呂が売りのデイサービスをおすすめしないように、その人が大事にしていることを知りたいなという思いから聞くことがある。あとは、支援の必要性(みたいなもの)の確認。

 

支援が必要かどうかなんて本人がいらないものを福祉は押し付けるなと言われそうだし、それももっとも。

だけど珍しくなくいるのが、その情報すらも届いてない人たちだ。そうしなさいということではなく「こういうものもありますよ」という提案すら受けたことがない人たち。

そうした社会資源や制度が必要かどうか、たとえば問題とされたシートをとおしてケースワーカーが判断している場合もあるかもしれない。

大宮のケースはどうか知らないけれど、ああしたシートには、スクリーニングを目的としているような側面もあるのではないかと思った。

 

その上で、彼女が「人権感覚どうかしている」と問題提起したことはとても重要だしハッとさせられた。

インテークを取る時に当たり前のようにしている質問が、相手にとって不快なものであったり、上から目線に思えるものであることは絶対にあるだろう。

職責を理由に質問して当たり前、答えてもらって当たり前。そんなふうに思ってなかったか。そういう反省をとてもさせられた。

 

それに、質問の仕方もこういうシートじゃなくてもよいのかもしれないし、もっと違う形で当事者を知ることはできるかもしれない。

今までやってきたことが正しいとは限らないし、彼女の問題提起を通してもっともっと社会は変わっていくべきではないか、とも思った(ああした聞き取り云々のことだけでなく)。

 

若い世代が問題意識を持ってSNSを通して問題提起をしてくれる。こんなに良いことはない。

違和感を覚えた若者がいつしか中年になり「昔からそうなんだよね」「そういうもんだから」としたり顔で言っている姿ほど醜いものはない。

彼女の発した「おかしくない?」にまともに向き合う大人でいたい。

私自身の反省を込めて。