子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

生活保護、お金と健康

休日の朝、ふとSNSを眺めていると「生活保護を受けてる人が何万円もお金もらってて、“ズルい”」というトーンの投稿があり、それに対する賛同の声がたくさん集まっていた。

見なきゃいいのだけど、たまたまタイムラインに出てきて目にしてしまい、深いため息をついた。

あの種の投稿を目にすると毎回、すごい嫌な気持ちがひろがる。

なんで世の中はこんなにも非寛容なのだろうか。

生活保護に限らず、年金受給者に対する嫌味もひどいし、一体どうしたことかと思う。正直なところ、どういう生き方をしたらああいう思考になるのか理解し難い。

生活保護で決められている支給額は家賃などが地価に応じて一級とか決まっていて、概ね東京23区は一定だし(ただし概ねであって全てではない)、そもそも年金や収入があればその分、生活保護の支給額は調整されて一部支給になる。

「働かないでも生きていけるから楽だよね」とか「いいよね」と軽くいう人がいるけど、仕事で出会う生活保護受給者の大半は「働きたくても働けなくなった」人が多い。

高齢者の場合は、年金が足りなくて受給している方もいるし、仕事を退職したと同時に収入がなくなって保護を受ける人もいる。

それこそ、「金の卵」とか言われて集団就職列車に片道切符で乗って15歳そこそこで東京に出てきて、昼夜問わず働いてきた人もいる。まだ社会制度も曖昧だったから会社で年金にも入れてもらってなくて、退職金もなくて...なんて人もいる。

学歴もないし、転職もできないし、先行きの見通しが甘いと言われればそうなのかもしれないけど、そもそも知的にもボーダーなのかなという方も時としている。

 

それに、病院で出会うせいだろうけども大半の人は体や心を壊してどうしても働けなくなって生活保護という人もいる。ものすごく葛藤しながら受給している人の苦悩も見ていると、安易に「ズルい」みたいな発言をする人の想像力の貧しさにため息が出る。

 

生活保護とは言わなくても、多くの人たちが社会保障制度に助けられて、助け合って生きてるんだと思うんだけどもね。

私は今働けることに感謝するし、病気や怪我で働けない人がそこから回復することを願うし、どうして生活保護がそんなに攻撃されるのか不思議。多分、叩きやすいのだろう。

だけど文句言うなら制度設計している国に言うべきで受給者が辛くなるような物言いってダメだと思うんだけどな。

 

誰かの行動を見て「あれは不正受給」と勝手に憶測で考えている人もいらっしゃるようで、そういう想像力は逞しいんだなと思う。

あの人は楽して生きてて、私はこんなに大変でっていう人と比べてどうのこうのっていうのもなんだかね。

 

私は前々からタキマキが大好きで、圧巻の金持ちっぷりと、美貌と、センスの良さで雲の上なのだけど、なんかそれも含めてすごく好き。

 

私は誰かと比べるべくもない。

比べたところで何も出てこないから。

元気そうに見えても病気と闘ってる人もいるし、幸せそうに見えても家族を亡くした人もいる。人が持ってる悲しみや苦悩なんて誰にも分からない。

自分の抱えている悩みだって抱えきれないほどにあるだろうに。そのはけ口をもしも他者に向けてしているのだとすれば、品がないな〜って思う。

私にとってのタキマキみたいに圧倒的に好きってものでも眺めてる方がよほど幸福度が高くなる。