子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

ひとり親家庭は得???

ふと土曜日にいつものように(!)Twitterを眺めていたら「所得制限反対!ひとり親にならないと子どもの支援が受けられない!!」と鼻息の荒い投稿をしている人がいた。

まあ、わんさかわんさかと「我が家も所得制限!差別!ひとり親はずるい」的な投稿や、それに対する丁寧で確かな反論を繰り広げる人に「ヒステリー」「ひとり親応援してたけどもうやめた」とかいう謎のやじうま(?)も出てきて、もはや魑魅魍魎。

 

ひとり親が珍しくない時代だけどきっとまだまだそこまで身近ではないし、ひとり親のイメージもどうしても「貧困」がつきまとうのかもしれない。でも、所得制限の云々に関してはどういう世帯かというのは全然問われていなくて「世帯収入」が問われている。

安易に「ひとり親は羨ましい」「得」と言ってしまうのは違うのではないかと思う。

 

今回の所得制限に絡めてシングルマザーだとかで攻撃している惨状は、ちょっと考えさせられるものがあった。

私は生活保護世帯が「羨ましい」とか「得」なんて思ったことがなくて、そこに至るまでのとても大変な道のりとかいろんな環境や要因が重なって「それ以外の選択肢を取れない人たち」を見てきて、それなりの過酷な現実を思うとそういう発想がおかしいなと思う。所得制限反対!ひとり親ずるいと言ってる人は、きっと生活保護世帯にも同じような刃を向けるんだろうな。

 

日本は社会保障について義務教育で学ばせるべきだし、再分配というこの仕組みがおそらく人類の知性で生まれた平和的で循環的な社会であることも、認識をしておくべきだと思う。

ちなみに年収1000万円以上ある人がある日突然、病に倒れて中途障害を負って2度と病前の社会復帰ができなくなったとして、その人が療養を送る中で2年ほど(前年度の収入に応じた社会保険料だから)経つと、他からの収入がなければ医療費の自己負担は安くなるし、東京都で65歳未満、身障手帳1-2級ならマル障もあるから窓口負担は変わっていく。

社会保障ってそういうことで、今は「ずるい」「損得」で考えている人って自分が絶対に病まないという自信があるのかな。

 

それにしても江戸時代並みの課税状況で不満が出るのは当然だし、そのくせ海外にはせっせと送金しているのも本当におかしな話なのだけど、それをより弱い立場の人に向けて「ずるい」と言ってしまうのってなんか全然違くないか??なんて思った。