娘が生まれるもっと昔だったと思う。だけど、それすらもあんまり覚えてなくて。
お店の人に尋ねられ、しばし考え込んで気がついたのだけど、震災の年にGOYARDのバッグを購入していた。
使いまくった時期としまっていた時期を交互にしながら最近また使い始めていた。
で、その日もいつも通りひょいと肩にバッグをかけようとしたら、「あと5メートル歩いたらバッグは壊れます」という崩壊寸前の状態だった。崩壊と言っても何もバッグそのものが割れるとかではなく、取っ手が取れそうっていう話なのだけど。
これはいけない!
そう思って慌てて日本にもある店舗に駆け込んだのだけど、お直しにはそれなりの値段がかかるとか。
革だし仕方ないか。
そう思って、ごちゃごちゃ言わずに修理の依頼をしたのだけど、その時にお店の人が私の「高いな」という心の声を聞き取ったのか、「このバッグはですね、今買うとだいぶお値段が違います」と教えてくださった。私が買ったときは10万ちょっとくらい。
それが今、20万くらいはするんだとか!
新しいの買うよりも修理した方が断然お得だね!と単純に喜んだ私。
それにしても、日本の賃金はそんなに上がっていないのに物価ばかりが上昇している。
どおりでお店には日本人客がゼロなはずだ。私の前後でショップに入る列に並んでいた人も、みんな東アジアのどこかの国の人たち。台湾か、中国か、韓国か、全く言葉のわからない私にはどこの人たちか見分けられなかったけど、少なくとも日本語は全く聞こえないしお店の人も完全に外国語対応できる人たちばかり。
今のデパートはどこも大口顧客は外国人なのかもしれない。
とりあえず、安い時に買っておいてよかったし、なんなら昨年にウクライナが戦争始めたりする前の、まだまだ景気が良いとされていた頃に奮発して買ったブランドのバッグが今は驚くほどの値をつけていて、買っておいてよかったと内心思っている。
別にブランド品が全てではないけど、先日中途半端なもの買ってがっかりしたから、もう中途半端なものは買わないことにしたし、GOYARDが直ったら大事に、いっぱい使い込もうと思う。