子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

試されていたのか、お疲れか。

仕事柄、医師のICに同席することが多く、今日もそんな時間があった。

今日はベテランの脳外科医(そういえば先生は部長だったか)のICだったのだけど、いつも通り脳外傷の人の話を流暢していて、いつものことながらわかりやすくて患者さんも家族も納得と安心のできる話の運び方で、私もふむふむと患者さん家族の一員のような気持ちで聞き入ってた。

 

退院をいつ頃、どうしようか?なんて話になって、先生がふとこちらを見てきたわけ。ん?なに?もう前々から回復期のリハビリをしていこうって話だったよねと思ったのだけど、めっちゃ小声で「75歳って回復期大丈夫?あれ?脳血管疾患じゃないけどいいの?」など聞いてくる。

ん???

65歳未満の人は介護保険が対象外ってあるけど、回復期は関係ないよね。どうしたのかな?と思って戸惑いながら「先生、介護保険は手続きとりましたよ。回復期は大丈夫ですよ。年齢も疾患も」と伝えたのだけど、なお、不安げ。

 

先生があまりに不安げだから、質問の意味が違ったのかしら?と私も不安になってしまった。で、また質問してきたのが「だけど、3ヶ月くらいしかいられないよね?」ってことだった。

平均的にはそうだけど、厚労省的には150日とかは大丈夫だけどな、、、なんて思ってここでなんか先生、今日変なのかな?て気がして「今回、脳外傷だから回復期は対象です。入院期間も脳血管疾患と同じなので、90日とかではないです」とはっきりとお伝えしたのだけど、どうしちゃったんだろうか、大丈夫だろうか。とものすごく不安になってしまった。

もしかして私の知識をテストしたのかどうかわからないけどその可能性はほぼ0%だろうな。だってIC中にそんなことするわけないし。

今まで数限りなく、外傷の人を送っていて、何度でも先生と急性硬膜下とか外傷性SAHとか見てきたのに。

先生どうしちゃったんだろうって涙がでそうでした。

脳外科の先生が道迷いな発言をして、本気でちょっと心配している。いつだって完璧で、手術も外来も入院患者さんも誰もが「先生に治してもらってよかった」と感謝するくらい定評のある先生だけに、まさか先生がそんな...という不安。

 

だけどその次のICではいつも通りに的確にスムーズに説明をしてくれていたから、あれは何だったんだろうか。

 

今日一番の衝撃だった。普段、しっかりしている人が急にしっかりしなくなる時の周りのダメージの大きさったら。