子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

臓器移植についてテレビドラマから考える

先週、放送された土曜ワイド劇場。

特別企画「切り裂きジャックの告白~刑事犬養隼人」というドラマなんですが、連続殺人と臓器移植問題をテーマにしたドラマでした。

多くの場合、恨みとか憎しみとかからの殺人事件をテーマにしたドラマが多くて、サスペンスが好きなのでそれもよく見るんですが、これは涙なしには見られませんでした。

さすが小説がすでにあるストーリーが再現されていたので話の筋が非常にしっかりしています。

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臓器移植法案は私が高校生くらいの時に大きな議論をうんで、その後法案が成立したと記憶しています。

この医療技術によって、多くの命が救われてきた一方、100%はなくて、いまだに合併症とかいろいろなマッチがうまくいかず、ということもあると聞きます。

これから、iPS細胞とかそういった遺伝子研究の側面、3Dプリンタ技術などの発展で「代わりとなりうるもの」ができるのかもしれませんが、それでも人の体のつくりの精密さ、緻密さも驚かされます。

 

今回、すごく心に残ったのはレシピエントという、臓器提供者や患者さんをつなぐ立場の女性(ミムラ)が、2年前に娘を交通事故で亡くしたという設定。また、キーとなる臓器提供者の「しろうくん」のお母さんも、しろうくんを事故で亡くしていたということ。

 

そして、主人公(沢村一樹)(かっこいい!!)の娘も病気で移植をするかどうかの判断を迫られている、という設定。

 

元気に産まれて、育ってくれて、それでも子どもにいつ何があるか分からない、と思いました。

昨日まで笑ったり泣いたり歩いたりしてた娘がいなくなるって思ったら・・・考えたくもないことです。

病気も、事故もなくおばあちゃんまで(おじいちゃんまで)生き抜くということは本当に奇跡の連続なんだなと思います。いつ、どこで病気になったり事故に遭うかわからないし、子供が生まれてしみじみ思うのは、今日という日は二度と帰って来ないということ。

 

名前を呼んだら、たったったっと走って無邪気に胸に飛び込んできてくれたり、お迎えに行くとほろっと泣く姿やいやいやって食べ物をぽいぽいしちゃうのも、今だけ。

今、元気に行きてることに心から感謝したいと思ったし、自分が死んだ時に私の臓器で誰かが生きられるなら臓器提供した方がいいなって思いました。

 

良いドラマだったなぁと、しみじみ思いました。