子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

子育ての不均衡

f:id:like_little_children:20210320182102p:plain

昔は多くの家庭が、その言葉もない時代に「ワンオペ」だっただろう子育て。

今ではすっかり「ワンオペ」という言葉が浸透している。背景には「夫婦の間の子どもなのだから夫婦で子育てを等分にするべき」という価値観が市民権を得たこともあるだろう。

 

 今の私は、夫がいないので子育ての大半を実家に協力してもらっている。

夕方4時55分に電話が鳴って「患者さんが○○の件で話したいそうで...」と連絡が来て、あ、それは昼前に患者さんに提案したあれだわ!みたいに思い当たって、そこから急いで病室に行って話をして、隣のベッドの患者さんに声をかけられ、「そうだね、こうだね」の話をしてステーションに戻ったら、話さなくちゃいけないことがあったんだ!っていうリハに出会って話し込んで戻ったら6時を過ぎていて。

 

それから記録を書いたり、そもそも5時過ぎに電話しようと思っていたご家族への連絡をしたり、もうあっという間に6時半である。

 

という毎日。急いで帰る日は6時に職場を出て6時半にお迎え。これも職住近居にしてからようやくできるようになったけど、それまでは通勤にも時間がかかってて、お迎えに行けたことがなかった。

 

なので、母にお迎えに行ってもらったり、娘のことをみてもらったりということがとても多い。

 

夫がいなくても生活は成り立っているけど、実家の両親なしにはなかなか難しい、っていうか無理という日々なのが今の私の状況でもある。

 

これ、夫婦だとどうなるのだろう。

「あなたは仕事してればいいからいいよね」という追い詰められた気持ちがどちらかに生まれるかもしれない。とくにどちらかが働き、どちらかが主婦(主夫)をしていた場合。

 

仕事と育児、大変さの比較なんてできないけれど、やってもやっても報われない感は一時的には子育て・長期的には仕事であったりする。

どんなにかわいがって大事に育てても、一瞬でパパに(ママに)美味しいポジションを奪われることもあれば、「バカ」「あたまわりぃ」とか4歳で言ってしまうボキャブラリーがあったりして語彙力は少年並み。本気でケンカしたくなる日もある。

 

だけど、報われないと思いながら、無数のパンくずを集めて掃除して、飛び散った牛乳の範囲の広さに気が遠くなって、怒りながら掃除して...その実が結ばれるのは20年後くらいか。

 

逆に仕事で20年後というと、組織がものすごく変わって肩たたきに遭ってるかもしれないし、組織がまるごと買収されていることも十分にありうる。

 

子どもを見るのは驚くくらい大変だし、かといって仕事をすることだって楽しいばかりでもなくて夢に見るくらい胃が痛いこともある。

 

 

子育てって夫婦ふたりで働きながらするのって本当に大変なことだなと思う。もしも夫がモラ夫じゃなくて、突飛もないことを真面目に言う人でなければ、結婚生活が継続していたかもしれないけど、それにしても仕事も子育ても手放せない状況でお互いにストレスを抱えていただろうと思う。

 

現実の私は、一人で子どもを育てる大変さよりも、夫婦で子育てをする大変さのほうが、きつかった。