子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

【読書録】中途の家

今週のお題「読書の秋」にちなんだわけではないけれど、最近読み終えたミステリー小説、「中途の家」について。

著者はエラリー・クイーンエラリー・クイーンといえば「Xの悲劇」「Yの悲劇」。はるか昔、中学生の頃に読んだなぁと思ったけど、意外とそれ以外は読んでいなかった。

エラリー・クイーンを久しぶりに読んでみるか、と思って手にとったら作品の中にエラリー・クイーンが登場した。それもキレキレの推理探偵(違う肩書だったけど早速忘れてしまった)として登場していた。

 

最初は事件の状況を理解するのに必死だし登場人物は覚えられないし...だったけど、エラリー・クイーンの小説は絶対に面白いと思って慎重に読み進めていったら割とすぐにハマっていった。

エラリー・クイーンの友人は弁護士、殺人の容疑がかけられている妹の弁護をするという設定なのだけど、そういうのってありなんだっけ?など無粋なことに最後まで引っかかってしまったり、公判のやりとりがいかにも大げさな、と思うような描写もあったけどすべてはこの小説に読者を引き込ませるための伏線。

 

最終的に読者にすべての情報が開示されて、「謎解きしてごらん」の段階になっていても最後まで私には犯人がわからず、「まさか弁護士のビル??」など頓珍漢な予想をしていた。

 

一旦はエラリー・クイーンまで疑わしく思えてしまった私。探偵や推理の才能はないらしい。すごく好きな世界観なのに。

 

という感じで、読み応え満点。良い小説は時代を超えるよねということを再度認識した。

中途の家 (角川文庫)