子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

当たり前の言葉でも。

今年度に入って、回復期・療養期の病棟から急性期の病棟に異動した。

病院のことは全く知らないよって人にはなんのこっちゃという話だろう。流石に「急性期」って普通に知られている言葉だと思って「ここは急性期の病院だから」なんて安易に使うと、顔中がはてなになって見つめてくる患者さん家族もいる。

急性期なんて言葉、安易に使っちゃいけないなと反省して、「救急車で運ばれてくる病院」と言い換えている。

回復期勤めが長かったけど、思えば病院への転職活動を始めたばかりの頃、急性期も回復期も知らなくて転職会社のコンサルタントにレクチャーしてもらったっけね。

働き始めてすっかり慣れてしまったし、回復期で働いていて出会う患者さん、その家族は100%一度は急性期にかかっていて、そこで回復期の説明も受けてきているから、病院の機能を少し把握してくれていた。

 

ある日突然倒れて救急車で運ばれて何もわからない状態の時に、「急性期」なんて言われると余計に混乱よね。

 

病名にしても、何にしても、病院内で当たり前になっている用語ってすごく多い。

患者さん家族に説明するときにちょっとひやっとする。「せん妄があったんだと思います」とか「夜間も失禁なんで」とか。

入退院を繰り返してる人ならまだしも、元気印だった家族のことをさらっと失禁してるなんて言われたらショックも大きいし、耳で聞く言葉と意味がうまく結びつかない人も多いのではないか、なんて思う。

 

お医者さんの方がかえってわかりやすく噛み砕いて説明してくれて、勉強になることも多い。

IT業界にいた時にはグロースだとかコミットとか当たり前に使ってた(見聞きしていた)言葉があって、最初はなんじゃ何じゃ?と思ってたのに、いつの間にか日常用語になっていた。

病院もそう。

各科の専門用語があって先生が何話しているかちんぷんかんぷんだったのに、慣れてしまっている。

なるべく、普通の言葉で、わかりやすい言葉で。

それに何が専門的で何が一般用語かも、よく考えて使うようにしていきたい。