子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

国籍とか人種とか。

私の両親は日本人だ。そのまたそれぞれの両親(祖父母)も日本人で何代遡っても日本以外の国の出自の人はいなさそう。

そのことを中学くらいの頃からわりと「ちょっと残念」に思っていた。遡ればどこかで他の国の人の血があってもいいのではないか、と。

なので、「いいな、外国行きたい!」と思ったり帰国子女と聞くと無条件で憧れたり、親友が旦那さんに帯同してアメリカだマレーシアだと行くのをちょっぴり羨ましく思ったりしている。

そう言うメンタルで生きてきた私がTwitterに出会って驚いたのが、「日本は最高である。海外なんて憧れるものではない。日本人としての誇りを!」と言う海外住みの方の発言や「隣国は最低である」と豪語する人たちがいることだった。

 

私など、すぐに日本以外の国に憧れてしまう。家族の中で違う国の人がいるとか、生まれ育った国と違うところで生きているとか、何よりも違う言語を母国語のように操って話すとか。

 

私の頭レベルではおおよそないことが誰かの脳内に起きているとか、自分の人生で経験し得ない何かを得ているというのは本当に衝撃的であり感動的。

だから、仲良しの友人がスイス人の旦那さんと結婚していて、ドイツ語も話せるし、共通言語の英語は日本語よりも得意だったりして、すごいな〜って思う。私とはもちろん日本語で話してくれて微妙なニュアンスも汲み取ってくれて。

 

宇多田ヒカルがAutomaticを歌った時の発音の良さとか。

ただただかっこよかった。アイムソーリーとかガチガチの英語しか話せない自分とは大違いの能力がそこにはある。

 

友人や知人の中にはダブル(日本と他の国の出身の人との間に生まれてる)が何人かいて、娘の保育園時代からの友達にもいる。

国の違う故郷があったり、両親から異なる文化を受け継いでいたり、彼らの豊かさは素敵だなと思うし。私も元夫も日本人だからそう言うダイナミズムは子どもには持って生まれた感じでは与えられなかったけど、大きくなったらできれば海外に出て欲しいと思っている。

 

もちろん、その選択がなければこの国にいても良いけど。

せっかく地球に生まれてきたからには、いろんな国のこと、文化、価値観に触れたりど真ん中で経験を積むのも良いと思う。

私ももう少し、あと20年くらい若ければ海外でソーシャルワークを勉強して働きたかったけど、自分の人生の選択の中でソーシャルワークが出てきたのはつい最近だから、そこは仕方ないと諦めつついつか海外で学ぶ時間を作れたら...と密かに願っている。

 

最近はBlack Lives Matterのことを始め、韓国や中国、北朝鮮と日本の軋轢とか歴史とか、いろんなことが話題に上っては考えさせられている。

私の中ではどの国にも良いところ、悪いところがあるのは当たり前だと思っている。ただ、今起きている問題は過去にあった「何か」がそのまま据え置きになって課題解決が先送りされた結果でもあるから、歴史を学ぶことは重要だし、今を起点に過去を学び直さないときっと本質を捉えられないだろうとも思う。

 

 

歴史から目を背けて「日本万歳」も「海外万歳」もない。

どの国も恥と負い目がある。そこにきちんと向き合ってこそ、良い面を見ることができるし、良くない側面は未来に向けての態度を変容させていく、考えて変わるきっかけになる。

 

まあ、それだけど自分は日本が好きじゃないのかもな〜とたびたび思う。

 

理由は良くわからないけど、日本人が「日本てすごい!」みたいな話をするたびに眉唾だなと思ってしまう。

何が良いのかちっともわからない。

だけど、今あることが当たり前すぎちゃうのかもしれない。特に衛生観念や生活習慣あたり。

海を渡ったら「日本最高ですね」みたいに私のメンタルも変わるのかしら。

日本が嫌いか??と言われれば全然嫌いではないんだけど、自分の生まれ故郷は好き嫌いでくくれる話じゃない気もしていて、ついつい愛国だとか売国だとかの話を見かけると考えさせられる。