子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

親と保育者

私自身は保育の専門家ではないので、保育士の考えとか視点はわからないので、その前提の話。

 

娘が生まれて保育園にあずけることは、生まれる前から考えていたことで、生まれた後は具体的にどのタイミングで見学して、手続きして...というのをシミュレーションしていた。

晴れて第一志望の保育園に入園できて、とくに親の私としては「両親以外の大人にも大事にされて、守られる体験を得られるだろう」と心底安心した。自分が職場復帰できる、できないというより子どもの生育環境として保育のプロに関わってもらうのは貴重なことだと考えていた。

娘は(たぶん)可愛がられて7年間を無事に過ごして卒園していった。なので、それ以上深いことは考えなかったけど、息子の様子を見ているとちょっと心配になる。心配の内容としては「この子は集団の中でうまくやっているのだろうか。可愛い存在なのだろうか」というもの。

 

親の私も「まったくもう」と思うことがあるし、衝動的に友達に手を上げてしまうことがいまだにあって、理解できないことが多い。

きっと保育士さんは「普通に、なんでもないときは可愛いし、特別可愛くないわけでもないが、普通」って感じかもしれないし「乱暴だな」かもしれない。どっちにしても、娘に比べたらだいぶ印象は違うだろうと思う。

 

だけど、褒めれば天にも昇るように喜ぶ息子やかわいい!っていうと心底嬉しそうにする息子は、私にとってはとびきり可愛いし、友達を傷つけた日もこっぴどく淡々と私の説教を受けたけど、ちゃんと報告したことは良かったよ。と伝えたら、はにかんでいたのも息子の表情の良いところだなと思った。

保育士さんにとって20人は20人かわいいって感じなのだろうと思う。私だって担当患者さんはそれぞれに思い入れがあって感じることがあって、ここを支えていきたいって思うところもある。だけど、一人を取り上げて「この人は素晴らしい」とか「だめ」とかは思わない。

そういう意味で、仕事上で出会う人達への平等性みたいなものがある。

 

でもそれって家族、自分の子どもだと肩入れするというか、いろんな思いが強く出る。「なんでそんなことするの?」っていう怒りも「なんて可愛いんだろう」て思う愛しさも、なんだかすごく深くて強い。

 

これってきっと親と保育者の違いなのだろうと思う。

娘を保育園に預けた頃はあまり深く考えなかったけど、保育園に日中いようが、離れていようが、親は深くて強く子どもを愛することで子どもの安心のベースができるだろうし、その分よくないことへの怒りも強くなっちゃうけど、どういうふうに子どもに「だめなこと」を伝えるか、工夫を求められてもいる。大好きだから、大事だから、わかってほしいことを熱心に伝えないといけない。言葉を尽くして、思いを尽くして。

 

保育園の保育士さんも、喧嘩の場において、仲違いの場において関わって紐解いてくれるけど、きっと無条件に慰めたり励ましたりできるのは親なのだろうと思う。

親以外の大人と関わって大きくなることのメリットというのは、私の中で相変わらず感じているけど、親が子どもに対して思う愛情は(親っていうか、私が子どもに)親子であって、保育者と幼児の関係でもないんだよなぁという、当たり前のことを考えている。