子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

「痛みに強い」

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「女性は痛みに強い」。いつからそういうふうに言われているのか知らないけど、「だから出産の痛みに耐えられる」とか「男性は痛みに弱い」という話をいつの間にか知っていて、信じているフシが自分の中にあったなと思う。

実際、自分の育った家族で考えても、父は痛いとすぐ寝込む。

一方の母は「朝から頭痛がするのよ」と言いながら、家事をこなしてしまう。一度など髄膜炎ですごく悪かったはずなのに徒歩で帰るとか、救急車を呼ばないで外来に行くとか、命の危険すら覚えることもあるほどに「痛みに耐える」という人だ。

 

私も二人の出産を経て、あの痛みは耐え難いほどの痛みではなかったというか、痛いは痛いけど、まあ大丈夫、痛いけどね。という感じだった。でもそれは本当に幸いにもすごくお産が軽かったからなのだと思う。

20時間の陣痛に耐えました...みたいな話を聞くと本当に無理!!と思う。

 

「これは陣痛ですね」から「お産始めます」「生まれました」までがたかだか3-4時間で終了した私は多分本当の意味で痛みに耐えたことがないのかもしれない。

それに頭痛持ちでもないから「痛い」というのは非日常。

だから痛いとすぐに「痛み止めだ!」となる。歯が痛くても珍しく頭が痛くても。

 

女性が痛みに強いことについての科学的根拠があるのかわからないけど、痛み止めにしても麻酔にしても、痛みを抑えたときの副作用やリスク(麻酔などは特に)や痛みの理由をわからなくしてしまうようなことはきっとだめなんだろうなと思う。

痛み止めには気軽にアクセスしたいし、痛いことは絶対に避けたいけれど、痛みに対してなるべく安全にそれを回避できることが望ましい。

私にとっては、この「安全に」というのもすごくキーに思えていて、昨今婦人科検診に麻酔を!とか検査が痛すぎる!ということを見聞きするのだけど、それは麻酔で解決するよりも先に質の高い手技で行うことで解消できないのだろうか、なんて考えてしまった。

案外、保守的なのかな。