子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

戦争のこと。

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毎年、6月23日は沖縄戦終結の日として、8月15日は敗戦の日として心にとめている。

沖縄戦のそれは東京ではあまり報道もされず、かつて新聞記者をしていたときは沖縄に取材にも行っていたけどなかなかこの6月という時期に沖縄に行くことがかなっていない。

6月に限らなくてもまた、ひめゆりの塔を訪れたい。

 

子どもが生まれる前から、生まれてからも子どもに伝えたい大事なことの一つにこの国の歴史のことがある。

予備校で浪人をしていた時代、歴史講師が受験の枠を超えて歴史を教えてくれる先生で、近現代はとくに重厚に教えてもらった。実際に目指す大学でも近現代の歴史認識は非常に問われるところだったから、その内容は勉強にも役立ったしその後の人生とか価値観にも大きく影響している。

教育の中で歴史を学ぶ。そこには知識だけではなく教養も総動員してよく考え、さまざまなことを感じること、どの視点に立つかなど教科書でただただなぞるだけではない作業が必要になる。

でもそうして時間をかけて学ぶ機会は学校ではなかなか得られないし、本だけでも得られない。

 

今年はコロナだから行けないなと思ってすっかり調べもせずに諦めていた朗読劇がある。

ここの団体がやっている朗読劇『この子たちの夏』というものだ。私も2−3年生の頃に親に連れられて聞きに行った。

今年もやっていたらしく、惜しいことをしたなと思う。来年は娘を連れて聞きに行く予定を立てておこう。

 

私が聴いたときは吉永小百合の朗読だったと思う。ドキドキしながら聴いたのを覚えている。たしかそのことを作文にも書いた気がする。

 

夏のたびに、『白旗の少女』をテレビで見たり、中学生の時には「東京裁判」の映画を両親と見に行ったり、戦争関連の話をあちこちで見聞きしていた。もっと戦争の話が夏のたびに特集されていたし、夏は戦争のことを考える期間みたいな感じで新聞もテレビも報道していた。

 

今年は広島・長崎の原爆のことすらもほとんどコロナの片隅に追いやられてしまって、聞き逃しそうになるくらい小さなニュースになってしまっていた。

 

でも今もまだ戦争体験者は生きている。

娘はその人たちの話を聴く機会もぎりぎり残っている。

戦争が壊すものは何なのか。誰が何のために戦うのか。

戦争の後に遺ったものとは。

 

そういうことを今一度、娘が知ること、考えることができるように一緒に私もまた考えていきたい。