【読書録】ひろしまのピカ
夏に計画しているひろしま旅行を前に、子どもたちに広島の大事な歴史を伝えたいと思って、「ひろしまのピカ」を読み聞かせた。
冒頭から私の涙が止まらない。
お父さんと、お母さんと、いつものように朝食を食べていた時に起こった原爆投下。
原爆だなんて存在を知りもしないし、空襲がないとホッとしていた広島に住む人たちを根こそぎ襲った原子爆弾。
私の幼少期は、まだ戦争についての話もよく公民館で聞けたり、映画上映会があったりして、戦争や原爆の怖さを知る機会が多かったけど、今の子どもたちはどうなんだろう。娘に何度か話したことはあるけど、ピンとこない様子もある。
それでも、今年9歳になる娘も6歳になる息子も、そろそろ戦争について、歴史について学んだり考えたりすることは大事なことじゃないかと考えている。
実際に広島に行って触れて、知ることは大事な経験になるかなと思うし、何よりも私が一度もまだ原爆ドームに行ったことがないから私自身も学びたいと思っている。
毎日の生活の中で積み重ねている目の前の人やものとの関わりや関係性も大事だけども、一見自分とは関係ない過去や遠い国の出来事もまた、自分とどこかで繋がっているんだということを、じんわりじんわりと知っていく必要があるんだろうなと思う。
子どももいつか大人になる。
その時に、本当に大事になってくるのは想像力であったり、思考力だと思っている。
「ひろしまのピカ」は小学生の時に読んだのが最後で手に取る機会がこれまでなかったけど、再度読んでみて、原爆の被害を受けたのが日本人だけでなく、強制連行されて朝鮮半島から連れてこられた労働者のことも触れられていたし、長崎の原爆のことも書かれていて、とてもいい本だなと思った。
絵本にしては、子どもたちの内容理解に多少難しさがあるにしても、繰り返し読んでいろんなことに気がついて、今をどう見るか、どう考えるかに生かしていきたい。
最後に「ピカは人がおとさにゃ おちてこん」という言葉がある。
とても重く、プーチン大統領のウクライナ侵攻、核による脅しを思い出した。