私のことではない。父のこと。
父はずーっと働き続けている。
足が時々もつれるのに大丈夫?ってすごく心配になることもあるけど、毎日定期的に行くべき場所があり、やるべきことがある、責任を持って生きている。
その一点で父はなんとか保たれているのではないかという気もしている。一方で、父は仕事をしているがゆえにやりたいこともままならないのであれば、まだやりたいことをやる元気があるうちに、仕事をやめていいのではないかという気もする。
父はもう77歳になる。
60歳で定年退職をしてから10年弱印刷会社で働いて、その後、事務職の仕事をしている。
なんだかんだと10年以上になる。私がまだ一社目の仕事をしていたときに「転職するかも」と言ってた。あれからそんなに歳月がたったのか。
親のことはいつまでも若い気がしてしまうけど、着実に年をとっているしそれなりに弱っている。
そのことは頭でわかっているけど、なんとなくそれを受け止めきれていない自分がいるなぁと思う。
日々、仕事の中で患者さんの家族や本人とお会いする。その中で「親の老いを受容するのって大変なんだな」なんて思っているけど、私のことだよ私のこと。
近くに住んでいるから余計にそれは実感しにくいのかもしれない。
そんな父が「そろそろ仕事をやめようかな」と言っている。そういうことの区切りは応援していきたいと思う。応援というのも大げさだけど「うん、いいんじゃない。やることいっぱいあるし休んだら」。
そう返した。
実際、いくつかの協会の理事などやっていて忙しそうではある。
ゴルフだって好きだし音楽だって好きなんだし、好きなことで自分の時間を使えばいい。
父ももう若くない。もしも骨折でもしたらリハビリ頑張るか認知症になるか...なかなか大変だろうなという未来もつい想像してしまう。
母以上にそういうところは無防備。
10代の頃、よく父とは政治経済で討論した。私のたくさんの疑問にいっぱい答えてくれた。性格もなんか似ているし、父の鈍感なところなど積極的に受け継いだ気がする。
元気でこの先も過ごしてほしい。
私が家族に思う共通の願いは健康でいてね。
本当にそれが一番。