子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

「なかなくていいよ」

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娘が大事にしている手紙がある。

その手紙は同じクラスの友だちからもらったものだ。

1年生のときは違うクラスだったし2年生になってから同じクラスになったのだけど手紙は1学期が始まって間もない5月頃にもらったものだ。

その日、娘は小テストを受けていた。だけど答えがわからなくてあろうことか前の人や隣の人の解答用紙を見つめて答えを書いたらしい。ようはカンニング。当然、担任教諭に見咎められて、お叱りを受けた。

どうしてそんなことしたの?と聞いたら、答えがわからなかったから、と。

わからなくても自分で何か書けばいいよ。間違っててもいいんだよと伝えたけど、娘にとってテストはなにかの作品作りのように「完成させるもの」とでも思っているような節があった。

 

先生からお叱りを受けていたとき、娘は思わず泣いてしまったようなのだけど、お友達はそんな娘にノートの切れ端をお手紙にして「だいじょうぶだよ。なかなくてもいいよ」と書いてくれた。

このお友達の優しさに泣けてしまう。

その子と遊んでいるとか親しくしているとか、最近は全然聞かないけれど、友達が悪いことをして怒られている時にそんなふうに優しい言葉をかけてあげられる子ってなんて素敵なんだろう、純粋なんだろうと思い出すたびに心温かくなる。

まもなく2年生も終わる。

またクラス替えがきっとあって、娘もまたいろんな出会いと別れを繰り返していく。

この1年はそこまで親しい友達にも巡り合わず、休み時間はだいたい一人で過ごしていたようだけど、そんな自分のペースを保てる娘はすごくたくましいなと思うし、親しい友達ではなかったとしても優しい子がクラスに居るってことを知ることができたから、安心の1年だった。