あらかじめ断っておくけど、タイトルは私のことではない。
病院で働いていて思うのは、「ああ、お医者さんて頭いいんだな」ってこと。
流れるようにさまざまな疾患を特定していったり、急な薬の量の問い合わせにもちゃっちゃっと答えて対応しているし、そのすぐ後に手術に向かったりする。
マルチタスク能力なのか、情報処理能力なのか、頭の回転の速さか。
よくわからないけど、普段いかにボケっと生きているかわかる。
病院の中で「社会福祉士」といういまだに「何する人ですか?」というポジションで働いていて、先生たちの賢さを間近に見て「ああ、自分ももっともっと磨かねば」となんとなく引き締まる思いがある。
今週のことだけど、救急で運ばれてきて2週間ほど経った患者さんのICに同席した時に、ずいぶんと気落ちしている家族がいた。高齢の夫が、施設に入っていた妻の急病を心配している様子が痛いほど伝わっていた。
病状は心配する状況ではないこと、もう少し経過を観察したら退院もできることなどを伝えたところで、先生がおもむろに「本人にも会いますか」と家族に聞いた。
こんなご時世で家族と患者が面会できないことは百も承知で。
だけど本人を元気にできるのは最初の治療の後は、あとは家族の力もすごく大きいってことを先生は知っている。
だからきっと、そう言ったんだろうなと思う。
頭がいいって人の心をうわべじゃなくて本質的に捉えたり、魅了したりする力がある。
余裕もあって人にも優しいし、責任についてもちゃんと考えている。
その先生とは久しぶりにまた一緒に働いているけど、変わらずに賢くて優しくて、いい先生だなと思う。そういうところは上司にもすごく似ていて、尊敬の念が毎度毎度増す。
仕事漬けの日々だけど、良い刺激もあって充実感はこれまで以上。気づけば4年目になっていた。