子どもと暮らす日々のブログ

病院で働きながら子どもと生活する日々を書いています。

突然記憶を失った父のこと

母から切迫したメールがきた。

「ねえ、父の様子が変なんだ。見にこられる?」と。

ちょうど子どもたちとお出かけ予定だった日。夜になったら行けると伝えて少し様子を聞いてみたところ

  • ご飯が食べられない(箸の持ち方がわからない)
  • 寝てばかり
  • 母の名前も私も姉も孫も誰の名前もわからない
  • 仕事も覚えてない
  • 字が読めない
  • 携帯のパスコードもわからない
  • 洋服も着られない
  • 電気もつけられない
  • コンセントを洗おうとする

などなど枚挙にいとまのない不穏というか失行というか失認というか。

記憶障害っぽくもあり失語症っぽくもあるけどそれのどれとも違う感じ。第一、脳梗塞だの脳腫瘍だの脳出血だのの兆候はない。

なんなんだろう。

 

実際、夜に父に会いに行ったけど「ああ」というだけで「私のことわかる?」って聞いても首を傾げるばかり。質問はわかってるっぽい。

娘も間も無くきたけど孫の娘の名前がわかってない。なぜか息子には「あ、○くん」とすんなり名前が出た。私の名前も母の名前も姉の名前も何一つ出てこなかったけど。

 

怖いなぁ、なんだろう。だけど麻痺もないしすぐに救急車でもなかろう。と一晩経って、病院に行ってもらった。勤務先の病院に受診したのだけどたまたま、その日の外来はダンディで優しいと評判の先生だった。

ありがたい。

CTもMRIもMRAも全部検査してくれて、丁寧に説明もしてくれたらしい。

結果的には「一過性の脳虚血だろう」とのこと。脳梗塞の兆候も極端な狭窄部位もなく、経過観察でOKとのことだった。

 

ヒヤッとしたけど翌日には会話も普通に戻って何事もなかったかのように、普通に過ごせているらしい。

今回は幸いにも大事にならなかったけど、年齢を考慮すればいつまでも元気じゃないのは確か。

こんなことが突然やってくることもありうる時期にきてるなぁと思う。