父の老いと年賀状作成
この年末、肩の骨折をした父は「勝手に」病院受診して「勝手に」私の勤務先の病院に入院して、手術を受けた。
今はリハビリ通院に勤しんでいる。
好きにしてくれ。
私の病院でもないし、患者を選ぶ立場になどない。
だけど、「痛い痛い」って時だけは頻コールだったくせに、受診〜手術までは鮮やかに速やかに自分で進めていた。
「そっちにかかるよ」も何もない。まあ、別にいいんだけどさ。
痛くて痛くて、どうしようどうしようってことばかり連絡してきたときに「まずはどういう時にどんなふうに痛いか、痛みの度合いはどうか、患部がどうなっているかをみながらどうしても受診したいと思ったら近くの整形外科にかかってみるといいと思う」程度のことは話したけど、まさか一足飛びに紹介状をもらってうちにかかるとはね。
まあ、いいんだけどさ。
で、そんなこんなでうまく上肢が使えないからと家のやるべきことを全て放り投げていた。
それが、元旦を迎え、年賀状を届いたと知るや「年賀状、作る」みたいなスイッチが入ったらしい。
正月三が日に実家に行ったら「年賀状が印刷できない」と大騒ぎ。本当に大騒ぎ。
わざわざ家電量販店に行って窮状を訴えてきたらしいが、解決には至らなかった様子。そもそも、裏面はすでに「謹賀新年」とか「卯年」とか書いてあるものを買えばいいのに、自分で作りたい!と意気込んで文面を作ったはいいものの、その印刷ができないとかで。
今年になってるんだし、一番手軽な方法にしようと思わなかったのか、甚だ疑問。その上、解決できなかったからといって、姉の家にまで行く勢いだった。
どれどれ。
なんでハガキの印刷できないの?
って調べてみたらあれあれ?なんかできそうだよ。
というわけで父が一日がかりで解決できなかったことをわずか10分くらいで解決できたので、父から500円くらいお年玉をもらっても罪はないのではないか、など思う。
あとは、判断能力や課題解決能力が階段を転げ落ちるように衰え、頑固一徹になっている様子を見るにつけ、この先の父の介護不安がよぎってしまう正月早々の出来事だった。